皆さん、こんにちは。八戸市・根城で一人ひとりに寄り添う個別指導の塾、学習塾Rootです。
勉強を頑張っているのに成績が伸びない。参考書を読んでも内容が全然頭に入らない。そんな状況に苦しんでいる方は、もしかしたら「学習の順番」を間違えているだけかもしれません。
成績がグングン伸びる人と、一生懸命机に向かっているのに結果が出ない人の間には、才能の差でも、勉強時間の差でもなく、学習の初期段階における「考え方」の違いがあります。その違いとは何か — 今回はそれをお伝えします。
当サイトでは、これからも八戸の小学生・中学生・高校生の皆さんとその保護者様へ向けて、日々の学習や受験に役立つ情報をお届けしていきます。

多くの受験生がはまる「理解の壁」
新しい科目の勉強を始めたとき、ほとんどの人がぶつかる壁があります。参考書の最初の数ページを読んだとき、「さっぱり意味が分からない」と感じた経験はないでしょうか。
そんなとき、多くの人は「ここが分からない自分はダメだ」と感じ、理解できるまで何度も同じ箇所を読み返してしまいます。そうして足踏みしているうちに、時間だけが過ぎ、やる気まで削られていく — これは非常によくある、つらいパターンです。
でも安心してください。その「めり込み」こそが、多くの人が陥る最大の落とし穴なのです。この壁の正体を正しく理解できれば、スムーズに前へ進む道が見えてきます。
「理解してから覚える」に潜む落とし穴
世の中では「丸暗記は無意味だ、まずは本質を理解しなさい」とよく言われます。内容の大きな流れをつかんでから知識を詰め込みなさい、という考え方です。一見すると正しいアドバイスに聞こえますよね。
しかし、この「理解してから覚える」という順番を忠実に守ろうとすると、ある問題が起きます。内容が高度になればなるほど、どれだけ丁寧に読んでも「分からない」という感覚が先行してしまい、暗記という次のステップにいつまでも進めなくなるのです。
「まず理解しなきゃいけない」という意識が、皮肉にも前進を妨げてしまっている。これは多くの受験生が知らずにはまってしまう、厄介な罠です。
そもそも、最初から理解するのは無理な話
なぜ「理解の壁」で止まってしまうのか。その理由は明確です。そもそも、まったく初めての段階で「完璧に理解できた」という状態を作るのは、脳の仕組みからして無理なのです。
最近は図解が豊富で読みやすい参考書が増えています。ただ、それが逆に「こんなに分かりやすいのに理解できない自分は能力が低いのでは」というプレッシャーを生んでしまうこともあります。その結果、理解できない自分を責め、「理解できるまでは暗記してはいけない」と自分に禁じてしまう。この心理的なブレーキこそが、足を止めている原因です。
「最初は分からなくて当然」と割り切ること — それが壁を越える第一歩です。
前提知識がなければ、どんな説明も入ってこない
なぜ最初から理解できないのか、もう少し具体的に考えてみましょう。人間の脳は、前提となる知識がゼロの状態では、どんなに丁寧な説明でも理解できないようにできています。
分かりやすい例を挙げます。八戸に一度も行ったことのない人に「さくら野がある交差点を曲がって」と道案内をしても、まず伝わりませんよね。八戸という場所のイメージも、建物の外観も知らない状態では、言葉を頭の中で映像に変換できないからです。
どれだけ参考書を読んでも内容が右から左へ抜けていくのは、言葉を受け止めるための「知識の土台」がまだ自分の中に存在していないから。だからこそ、まずは土台となる言葉そのものを自分の中に入れる必要があるのです。
壁を乗り越える「逆転の発想」: 暗記から理解へ
この「理解の壁」を突破するための解決策が、「暗記からの理解」へのシフトです。これまでのやり方を逆にします。つまり、意味がよく分からなくても、まずは用語を丸暗記してしまうのです。
一見すると非効率に見えますが、これが最短でマスターするための合理的な戦略です。先に用語という「点」の知識を頭に入れておくことで、後から解説を読んだとき、その用語がアンカーとなって説明をつなぎ止めてくれます。「あ、この言葉、さっき覚えたやつだ」という感覚が、深い理解への入口になるのです。
先に知識の器を作っておき、後から理解を流し込む — この「形から入る」姿勢こそが、逆転学習戦略の核心です。
実は、この成功パターンを多くの人は既に経験している
「暗記から理解へ」という流れは、実はこれまでの学習の中でも多くの人が経験しているはずです。
例えば英単語や英文法を思い返してみてください。最初は理屈がよく分からないまま単語の意味や文法の型を先に覚えたら、その後の授業や長文読解の内容がスムーズに頭に入ってきた — そんな経験はありませんか。
世界史なども同じです。まず一問一答で人名や事件名を丸暗記した後に、全体の流れを解説した本を読んでみると、「あの人名はこういう事件に関わっていたのか」という発見が、顔と名前が一致するときのような感覚で得られるはずです。
先に「形」を入れておくことで、後から「意味」が自然とついてくる。これが脳にとって最も効率のいい情報処理の流れなのです。
最適な学習の4ステップ
では、具体的にどんな手順で進めればいいのか。挫折せず、効率よく知識を定着させるステップは、次の4段階です。
- ステップ 1 : 全体をざっと眺める(薄い理解)
- ステップ 2 : 用語・重要事項の8割を丸暗記
- ステップ 3 : 蓄積した知識を使って理解を深める
- ステップ 4 : 残りの2割を仕上げる暗記
このサイクルを順番通りに回すことで、途中で立ち止まることなく、記憶を強固にしながら進むことができます。各ステップの詳細を見ていきましょう。
ステップ 1:最初の「理解」は薄くていい
最初のステップでは、理解の深さをあえて「薄く」することに徹してください。ここでは時間をかけず、完璧主義を手放し、1〜2日程度でその科目の全範囲や大枠をさらっと眺めます。
読んでいて「これはどういう意味だろう?」と疑問が湧いても、今は深追い禁止です。今の段階でやることは、深く納得することではなく、全体像をぼんやりと頭に入れることです。「今は分からなくて大丈夫」と自分に許しながら、とにかく最後のページまでたどり着くことを優先しましょう。ここで止まらないことが、挫折を防ぐ最大の防御策になります。
ステップ 2:まずは「8割」を丸暗記する
全体をざっと眺めたら、ステップ2に進みます。ここでは「勉強は暗記だ」と潔く割り切るマインドセットが大切です。理屈は二の次にして、用語や重要事項を根気強く頭に入れていきます。
ただし、最初から100%を目指す必要はありません。まずは8割を覚えられれば十分です。完成図が見えていなくても、パズルのピースをかき集めているイメージで取り組んでみてください。意味がはっきりしなくても構いません。「この言葉を自分のものにする」という意志で、知識の断片を頭にストックすることに集中しましょう。ここを乗り越えると、この後の学習は一気に面白くなります。
ステップ 3:集めた知識で「理解」を深める
8割の知識をストックできたら、いよいよ理解を深めるステップ3です。ここで初めて、詳しい解説書をじっくり読んだり、授業を受けたりしてみてください。
すると、頭の中で変化が起きます。これまで孤立した「点」でしかなかった丸暗記の知識が、磁石のように吸い寄せられて次々とつながっていくのです。「あの日覚えたあの用語は、こういう意味だったのか!」という発見が連続し、深い納得感が得られます。このプロセスを経ることで、ただの暗記が、なかなか忘れられない強固な記憶へと変わっていきます。
ステップ 4:残りの「2割」を仕上げる
全体像がはっきりと見えてきたら、最終ステップ4に進みます。ステップ2では覚えきれなかった「残りの2割」を暗記していきましょう。
驚くことに、この段階での暗記は最初と比べて格段に楽に感じられます。周囲の知識の枠組みがすでに固まっているので、新しい知識をどの文脈に当てはめればいいかが明確だからです。既に持っている知識のネットワークに新しい情報を紐付けるだけでスッと頭に入ってきます。細かな知識を最後にしっかり固めて完成させることで、その科目の学習はひと通りマスターした状態に到達します。
理解と暗記は、どちらが先でもなく「循環」する
ここで改めて、理解と暗記の関係を整理しておきましょう。「理解したから暗記できる」のか、「暗記したから理解できる」のか。答えはどちらか一方ではなく、両方です。
この二つは、お互いを支え合いながら高まっていくサイクルの中にあります。「まずは理解し、それから暗記しなさい」というアドバイスは、このサイクルの中盤から後半の一部だけを切り取ったものです。学習の初期段階では、むしろ暗記こそが、その後の理解を支える土台として機能します。この「順番の実態」を知っておくだけで、迷いなく前に進めるようになります。
「とりあえず覚える」が最大のメリットをもたらす理由
一つ目は、時間の節約です。よく分からない理屈を無理にこねくり回して立ち止まるより、まず覚えることに集中した方が、限られた受験期間を効率よく使えます。
二つ目は、「進んでいる実感」が得られることです。暗記は「今日は何語覚えた」「この範囲を覚えた」と進捗が目に見えやすいため、着実に前に進んでいる感覚を持ちやすいのです。この実感こそが、過酷な受験勉強を続けるための一番の力になります。
結果として、挫折の最大の原因である「分からない不安」を、暗記という具体的な行動の積み重ねで乗り越えていくことができるのです。
まとめ:まず覚えることから始めよう
受験勉強において「意味が分からなくても、とりあえず覚える」という姿勢は、手抜きでも妥協でもありません。それが、合格への道を最短で進むための、最も合理的な戦略です。
もし今、難しい参考書を前に「理解の壁」で苦しんでいるなら、その努力の方向を一旦「暗記」へ切り替えてみてください。まずは目の前の用語を10個、意味が分からなくても確実に覚えることから始めましょう。そこから、学習の流れが動き出します。
明日からではなく、今この瞬間から。小さな一歩が、迷いのない受験勉強の出発点になります。
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