全学部入試と共通テスト利用入試の攻略

皆さん、こんにちは。八戸で一人ひとりに寄り添う個別指導の塾、学習塾Rootです。この記事では、私立大学入試における「全学部入試」と「共通テスト利用入試」をどのように攻略すべきか、その具体的な戦略について詳しく説明します。

当サイトでは、これからも八戸の小学生・中学生・高校生の皆さんとその保護者様へ向けて、日々の学習や受験に役立つ情報をお届けしていきます。

全学部入試と共通テスト利用の攻略
目次

私大受験の基本方式:「全学部入試」と「共通テスト利用入試」

まず最初に、保護者の皆様に強くお伝えしたいことがあります。それは、皆様が受験生だった頃の常識と、現在の私立大学の入試制度は全くの別物であるということです。

かつては志望する学部の試験日に大学へ行き、その学部のための問題を解く、というシンプルな形が主流でした。しかし、今の入試は極めて多様化、複雑化しており、制度を正しく理解していなければ、取り返しのつかない落とし穴にはまってしまうリスクがあります。

特に、親子の間で入試方式に対する認識のズレが生じているケースが非常に多く見受けられます。お子さんが「全学部入試を受ける」と言った際、保護者の方が「昔の入試と同じようなものだろう」と安易に考えてしまうのは非常に危険です。

滑り止めだと思っていた大学に全く手が届かなかったり、いわゆる「ワンチャン狙い」の出願がすべて無駄に終わったりする事態を避けるためには、最新の情報を共有し、冷静な戦略を立てることが不可欠です。

これから、現在の私立大学受験において非常に重要な二つの柱、すなわち「全学部入試」と「共通テスト利用入試」の概要と、受験戦略上の主な注意点を詳しく解説していきます。

全学部入試とは? メリットと仕組み

それでは、まず「全学部入試」の基本的な仕組みから整理していきましょう。

全学部入試とは、その名の通り、文系や理系といった枠組みを超えて、大学内のすべての学部、あるいは多くの学部が同じ日に、共通の試験問題を使って合否を判定する方式のことです。通常の個別学部入試では、学部ごとに試験日程が異なり、問題の内容もその学部の特色に合わせたものが出題されますが、全学部入試では、同一問題ですべてが決まります。

この方式は、大学側と受験生側の双方に大きなメリットがあります。大学側にとっては、学部ごとに問題を作成・管理する負担が軽減されるという利点があります。一方で、受験生側の最大のメリットは、単純に受験のチャンス、つまり回数が増えることです。個別学部入試とは別の日程で実施されるため、同じ大学の同じ学部を二回受験する機会を得ることができます。また、一度の試験で複数の学部を併願できる大学も多いため、効率よく受験スケジュールを組むことが可能です。

このように、全学部入試は一見すると、非常に受けやすく、受験生に寄り添った魅力的な制度のように感じられるはずです。

全学部入試の注意点①:高得点勝負と高倍率

しかし、メリットばかりに目を奪われると、合格を勝ち取ることは極めて難しくなります。

まず、全学部入試は、非常に高い得点率が求められる「高得点勝負」になりやすいという点です。

全学部入試の問題は、多くの受験生が解けるように、通常の個別入試に比べて易しめに作成される傾向があります。問題が易しいということは、一問のミスが致命傷になることを意味します。結果として合格最低点が跳ね上がり、少しの失点も許されない、極めて精度の高い戦いが強いられるのです。

次に、募集定員の少なさが招く「超高倍率」の実態です。

具体的な例を挙げますと、ある大学で個別学部入試の定員が100名であるのに対し、全学部入試の定員はわずか10名程度に絞られているといったケースが珍しくありません。このように枠が極端に狭いため、志願者が殺到すれば、倍率は驚くほど高くなります。

問題は易しいのに、合格の壁は個別入試よりもはるかに高い、というのが全学部入試の残酷な現実です。個別入試とは問題の傾向も異なるため、専用の対策が必要になることも忘れてはいけません。

安易に「問題が簡単だから受かりやすい」と考えるのは、非常に危険な判断です。

全学部入試の注意点②:繰り上げ合格の対象外

次に、出願戦略に関わる極めて重要なポイントをお話しします。それは、全学部入試は「滑り止め校」の受験には絶対に向かない、という事実です。

多くの方は、少しレベルを下げた大学の全学部入試を滑り止めとして利用しようと考えがちですが、これはお勧めできません。先ほどお伝えした通り、定員が少なく倍率が異常に高いため、たとえ実力的に余裕があるはずの大学であっても、不合格になるリスクが常に付きまといます。確実性を求めるべき滑り止めにおいて、この不安定さは致命的です。

さらに、制度上の大きな落とし穴として「繰り上げ合格」の仕組みがあります。一般的に大学入試では、合格者が入学を辞退した際に補欠者が順次繰り上がる仕組みがありますが、全学部入試はこの対象になりにくいという特徴があります。

なぜなら、大学側にとって全学部入試は、あくまで「優秀な層を早期に確保するための補助的な窓口」であり、メインの入学者確保は定員の多い個別学部入試で行うからです。大学によっては、募集要項に「全学部入試では繰り上げ合格を行わない」と明示しているケースすらあります。

もし繰り上げ合格まで含めた合格の可能性を最大化したいのであれば、定員が厚く確保されている個別学部入試で受験する方が圧倒的に有利です。全学部入試は、あくまで「第一志望への挑戦回数を増やす」ための攻めの手段であり、守りの出願には適していないことを肝に銘じてください。

全学部入試の注意点③:大学ごとの「名称の違い」に要注意

ここで、保護者の皆様に特にお願いしたい確認事項があります。それは、大学によって全学部入試の呼び名が全く異なるという点です。

すべての大学が親切に「全学部入試」という言葉を使っているわけではありません。例えば、日本大学では「N方式」といった独自の名称が使われています。他にも、大学ごとにアルファベットや独自のネーミングが多数存在しており、この名称の違いが、家庭内でのコミュニケーションに混乱を招く原因となります。

お子さんが「N方式を受けることにした」と言ったとき、それが全学部入試、つまり「高倍率の狭き門」であることを保護者の方が即座に理解していないと、正確なアドバイスやサポートができません。

また、募集要項を精査すると、名称だけでなく、出願の締め切り日や、併願ができる組み合わせといった細かなルールも大学ごとに千差万別です。受験直前の、一分一秒を争う忙しい時期にパニックにならないよう、今のうちから親子でしっかりと募集要項を読み込み、それぞれの名称が何を意味しているのかを共通認識として持っておくことが重要です。

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